街角のスナップから広大な自然の風景まで、レンズを通して世界を切り取るのは本当に楽しいですよね。今回は、東京都心にある最強の被写体の一つ、「東京国際フォーラム」をご紹介します。
都内で建築写真を撮るなら絶対に外せない、まさに「光と影の芸術」とも言えるこの場所。カメラを買ったばかりの初心者から、ゴリゴリの機材を担いで歩くベテランまで、あらゆるフォトグラファーを魅了してやまない圧倒的な空間美がここにはあります。「まだ撮りに行ったことがない!」という方はもちろん、「昔行ったきりだな」という方にも、改めてこのロケーションの魅力をお伝えすべく、徹底的にレビューしていきたいと思います!
東京国際フォーラムとは
東京国際フォーラムは、東京の代表的国際コンベンションセンターの一つにもなっている公的総合文化施設です。
日本初の国際建築家連合(UIA)公認国際コンペで選ばれたラファエル・ヴィニオリ設計による東京国際フォーラムは、建築物として高く評価され、東京を代表するランドマークの一つになっています。
また、ミシュラン・グリーンガイド・ジャポンにおいて建物全体は二つ星、ガラス棟は三つ星に指定され、世界中の人が注目する観光スポットとなっています。
見どころ
東京国際フォーラムの最大の見どころは、ウルグアイ出身の建築家、ラファエル・ヴィニオリ氏の設計による「ガラス棟(ガラスホール)」です。 長さ約207メートル、高さ約60メートルという巨大な吹き抜け空間は、まるで巨大なクジラのお腹の中、あるいは未来の宇宙船に迷い込んだかのような錯覚を覚えさせます。天井を支える巨大な鉄骨のアーチ(リブ構造)と、壁面を覆い尽くす幾何学的なガラス張りのデザインは、どこを切り取っても絵になる完璧な造形美を誇ります。
また、時間帯によって全く異なる表情を見せてくれるのも大きな魅力です。日中は自然光がガラスを通して降り注ぎ、鉄骨の骨組みが床にシャープな幾何学模様の影を落とします。一方、夕暮れ時から夜にかけては、館内のライトアップが点灯し、近未来的な青白い光の空間へと変貌します。季節や天候、そして時間帯によって無限のバリエーションを生み出す、まさに「生きた建築」と言えるでしょう。
撮影ポイント
ここでの撮影は、レンズの選択とアングルが鍵を握ります。おすすめの撮影ポイントをいくつかピックアップして解説します。
- 最上階(7階)の空中回廊からの俯瞰
ガラス棟の端にはエレベーターがあり、最上階の7階まで上がるループ状のスロープ(空中回廊)があります。ここから見下ろすアングルは、東京国際フォーラムの広大さを最もダイナミックに表現できる定番かつ最強のポイントです。超広角レンズ(12mm〜16mm程度)を持っていれば、巨大な船の骨格を余すところなく画面に収めることができます。シンメトリー(左右対称)を意識して、中央のラインを正確に合わせるのがコツです。 - 地下1階から見上げるアングル
逆に、一番下のフロアから天井を見上げるアングルも大迫力です。広角レンズを使って、天井の鉄骨が自分の頭上に向かって収束していくような構図を作ると、吸い込まれるようなパースペクティブ(遠近感)を強調できます。 - スロープを歩く人々をシルエットで捉える
建築物だけを撮るのも良いですが、あえて行き交う人々を画面の端に配置することで、「建物の巨大さ」を対比で示すことができます。特に夕方の西日が差し込む時間帯は、スロープを歩く人のシルエットが美しく浮かび上がるため、ドラマチックなスナップ写真が狙えます。
開館時間
7:00~23:30
料金
今回の写真のガラス棟は、無料です。
アクセス
JR
- 有楽町駅より徒歩1分
- 東京駅より徒歩5分
地下鉄
- 有楽町線:有楽町駅(B1F地下コンコースにて連絡)
- 千代田線:二重橋前駅より徒歩5分/日比谷駅より徒歩7分
- 丸ノ内線:銀座駅より徒歩5分
- 銀座線:銀座駅より徒歩7分/京橋駅より徒歩7分
- 三田線:日比谷駅より徒歩5分
駐車場
akippa(あきっぱ)や特P(とくぴー)では、近隣の駐車場の検索、予約ができます。
便利なので、是非ご活用ください。
鶴岡八幡宮 参拝者専用駐車場際フォーラムの駐車場
- 営業時間:9:00〜19:30
- 住所:神奈川県鎌倉市雪ノ下2丁目
- 収容台数:普通車40台、大型車10台
- 料金:1時間まで600円、以降30分毎300円
宿泊施設
近隣の宿泊施設を紹介します。
フォーシーズンズホテル丸の内 東京
まるで都心の隠れ家。丸の内に佇む全57室のスモールラグジュアリー。壁一面に広がる客室の窓は、静かな時間をお約束する三重構造。窓の外には東京駅や丸の内、パシフィックセンチュリープレイスのコートヤードなど都心のダイナミックな景観が立ち上がります。洗練と美食に心を開く3つのダイニング&バーをご用意。
ザ・ペニンシュラ東京
丸の内に優美にそびえるザ・ペニンシュラ東京。ドアマンの笑顔に包まれて物語が始まります。一歩足を踏み入れると、日本の伝統とモダニズムが融合した異才を放つ空間。深みのあるアースカラーと天然木を用いたラグジュアリーな客室、日本の旬の食材を使用しながら本場の味を再現した伝統的な広東料理レストラン、数々の賞に輝くワールドクラスのスパなど、美しさと驚きに満ちた至高のエクスペリエンスにてお客様をお迎えいたします。アジア最古のホテル企業として世界に名を馳せるペニンシュラホテルズ。
KOKO Hotel銀座一丁目
東京メトロ有楽町線銀座一丁目駅から徒歩1分の好立地で、都内観光やビジネスにアクセス抜群。銀座、京橋、宝町、有楽町駅も徒歩圏。落ち着いたインテリアと充実したアメニティを備えた客室で、上質なひと時を楽しめます。
上の2つのホテルに比べたら、かなりリーゾナブルに泊まることができます。
撮影記

さて、ここからは実際に私が機材を担いで、東京国際フォーラムへ撮影に行ってきた際のレポートをお届けします。今回は、記事の冒頭(※アップロードしていただいた画像)の写真を撮影した際のエピソードを中心に振り返りたいと思います。
訪れたのは、ゴールデンウィーク真っ只中の2022年5月5日。こどもの日ということもあり、有楽町周辺は多くの人で賑わっていましたが、私の心は目の前にそびえ立つ巨大なガラスの要塞に向かっていました。天気は見事なまでの快晴。初夏の強烈な日差しが降り注ぐ中、13時頃に現地に到着しました。
この日の相棒は、私にとって絶対的な信頼を置いているキヤノンのフルサイズ一眼レフ「EOS 5D Mark IV」と、圧倒的な解像力を誇る大三元標準ズーム「EF24-70mm F2.8L II USM」です。最近はミラーレス一眼が主流になりつつありますが、こうした緻密な建築物を前にすると、光学ファインダー(OVF)を通して被写体とダイレクトに向き合える一眼レフの良さを改めて実感します。ズシリとしたマグネシウム合金ボディの重みが、撮影へのモチベーションを限界まで高めてくれました。
ガラス棟の内部へ足を踏み入れ、エレベーターを使って上層階の空中回廊へと向かいます。目指すのは、この巨大な空間を縦に貫くように見下ろせる定番のポジションです。
今回お見せしているあの写真は、まさにその上層階の回廊の端から撮影した一枚です。ファインダーを覗き込んだ瞬間、目に飛び込んでくるのは、まるで巨大なクジラの肋骨、あるいは巨大船の竜骨を思わせる無数の鉄骨アーチ。レンズの焦点距離を24mmの広角端にいっぱいに引き、手前から奥の奥へと吸い込まれていくような、強烈なパースペクティブ(遠近感)を画面いっぱいに閉じ込めました。EF24-70mm F2.8L II USMの圧倒的な光学性能が、幾重にも連なる鉄骨のラインやガラスの枠組みを、画面の隅々まで一切の妥協なくカリカリに描写してくれます。
時刻は13時。太陽がほぼ真上に位置し、強烈なトップライトが降り注ぐ、カメラマンにとっては露出のコントロールが非常にシビアな時間帯です。写真を見ていただくと分かる通り、右側のガラス面から暴力的なほどの強い光が差し込み、左側の壁面や眼下を交差する幾つもの連絡ブリッジに、黒々と深い幾何学模様の影を落としています。
この「光と影の強烈なコントラスト」こそが、晴天時の東京国際フォーラムの最大の魅力です。
光学ファインダー越しに、建物のセンターラインと自分の立ち位置を合わせ、ミリ単位で緻密な構図を整えます。ほんの少しでもカメラが傾けば、この美しいシンメトリーは崩れてしまいます。息を止めてシャッターを押し込む。「カシャン!」というEOS 5D Mark IV特有の歯切れの良いミラーショックとシャッター音が、静まり返った巨大空間に微かに響き渡る。その瞬間、自分がこの巨大な建築物と完全に対峙し、この光を切り取ったという、言葉にできない高揚感に包まれました。
無機質な鉄とガラスの集合体でありながら、強烈な太陽光を通すことでどこか有機的な生命力すら感じさせるこの空間。何度訪れても新しい発見があり、シャッターを切るたびに自分の写真の腕と感性が試されているような気にさせられる、本当に素晴らしいロケーションです。
本日使った機材
スーツケースは「R&Y Rental」で賢くレンタル!
遠方から撮影に来る方、あるいは私のように「機材が多すぎてバッグに入らない!」という方に、ぜひおすすめしたいのがR&Y Rental(アールワイレンタル)です。
建築写真、特に三脚や大型のレンズを持ち歩く撮影では、どうしても荷物が重くなりますよね。R&Y Rentalは、日本最大級のスーツケースレンタル専門サイト。リモワやサムソナイトといった高級ブランドのスーツケースを、驚くほどリーズナブルに借りることができます。
「機材の運搬にわざわざ高いスーツケースを買うのは…」と躊躇している方も、レンタルなら撮影期間中だけ最高級の堅牢性を手に入れることができます。大切なEOS 5D Mark IVやLレンズを衝撃から守りつつ、スマートに東京の街を移動しましょう。撮影旅行をワンランクアップさせる、フォトグラファーの賢い選択です。
憧れの機材を自分のものに:GOOPASS
「国際フォーラムを撮りたいけれど、超広角レンズを持っていない」「最新のミラーレスで撮り比べをしてみたい」…そんなカメラマンの願いを叶えてくれるのが、機材のサブスクリプションサービスGOOPASS(グーパス)です。
今回、私はお気に入りのEF24-70mmで撮影しましたが、正直に言えば「11-24mmのような超広角があればもっとダイナミックだったかも…」と思う瞬間もありました。そんな時、GOOPASSがあれば、高価なレンズを購入することなく、月額定額で好きな機材をレンタルできます。
「この日の撮影のためだけに、最高級のレンズを試す」という使い方ができるのが最大のメリット。例えば、国際フォーラムのような建築撮影では、普段は使わない「シフトレンズ」などをGOOPASSで借りて挑戦してみるのも面白いですよ。機材に縛られず、表現の幅を広げたい方にとって、これ以上ないパートナーになるはずです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。東京国際フォーラムは、建築家の天才的なビジョンがそのまま具現化された、世界に誇る名建築です。
カメラを持ってこの空間に立つと、光と影、線と面が織りなす圧倒的な情報量に、最初は「どう撮っていいか分からない」と戸惑ってしまうかもしれません。しかし、広角レンズで全体のダイナミズムを切り取るも良し、望遠レンズで鉄骨の幾何学的な交差を抽象画のように切り取るも良し。訪れる季節や時間帯、そしてあなたの持つ機材と感性によって、全く違う「正解」を見つけることができる懐の深さがここにはあります。
完成から年月が経過した今でも全く色褪せることのない、この近未来のロケーション。今度の休日は、ぜひ愛用のカメラをバッグに忍ばせて、東京国際フォーラムでの「光と影のハンティング」に出かけてみてください。きっと、あなたのポートフォリオの主役となるような、最高の一枚が撮れるはずですよ!